緑豊かな岩殿観音の麓のお寺です
  • 梅花講

 補陀山 法光寺

〒357-0215 埼玉県飯能市大字坂石町分333-1

沿革・年間行事

歴史や由緒

補陀山 法光寺は、西武池袋線吾野駅下にある曹洞宗の古刹である。寺伝によると、至徳三年(1386)吾野要害山城主岡部新左衛門入道妙高が、父祖の岡部六弥太(鎌倉御家人)菩提のために始め真言宗の寺院として創建されたと伝えられえる。その後、天正年間(1573~92)に関東曹洞宗の三刹、越生龍隠寺第十二世日峰伊鯨禅師により曹洞宗に改宗されている。

現在の本堂は元禄十三年三月二十五日当寺七世の超岩卓全和尚の代、番匠村の棟梁正木文右衛門家次により再建された物である。(間口十一間 奥行7間 総瓦葺き本堂)

当寺本尊「延命地蔵菩薩」(木彫寄木造坐像)は県指定重文となっている。

本堂左手に、二階建て民家風の観音堂がある。入口前に二本の石柱が立っており、右側には曹洞宗法光禅寺、左側には武蔵野観音霊場第三十一番札所と書かれている。1階はコンクリートの土間で、正面に武蔵野観音霊場札所本尊の十一面観世音菩薩が安置されており、二階は客殿となっている。

また、山門の前には、江戸初期に造顕された「六地蔵尊」が祀られており、地元の人々の信仰があつい。

その他、寺宝の刀剣「福岡一文字」(文化財保護委員会登録(埼)10377号長さ二尺五寸三分)等、その他多数の銘木、銘石を有する。

当山裏山の中腹に、十一面観音(行基の作)を祀る「岩殿観音」がある。石灰岩の石窟で、文和五年(1356)比丘元灯はこの山の霊感に打たれ数百人の協力者を得て石龕を完成したといわれている。(埼玉県重要文化財)

ご本尊

延命地蔵尊 木造地蔵菩薩坐像

 (南北朝時代・県指定・彫刻)

この像は曹洞宗法光寺に安置されている。像高40.5センチ、裳懸22センチ、膝張り33センチを測る寄木造りの座像で、胎内銘から至徳三年(1386)岡部新左衛門入道妙高によって開眼供養されたことがわかる南北朝時代を代表する仏像が祭られている。

  「泰造立地菩薩像千時至徳三年丙寅五月十二日開眼畢大檀那岡部新左衛門入道妙高仏所若狭法眼絵所詫磨掃部助入道浄宏右所註如斯」とある本像は、実人的な面貌表現、複雑な衣文の処理、効率の良い木寄せ法などに、当時の完成された鎌倉彫刻の特色を見せている。この像のように袖と裾とを蓮華座の下まで垂らす姿のものは銘文にある鎌倉の宅磨派工房に注文・造立されて、当地に請来されたものと考えられ、年紀をもつ本像はその基準作としてもふさわしいものである。

(埼玉県指定重要文化財)

文化財文化財

■ご本尊 延命地蔵尊 木造地蔵菩薩坐像

上記、ご本尊 延命地蔵尊 木造地蔵菩薩坐像が埼玉県指定重要文化財となっております。

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