井伊家の家臣やその関係者たちの祖先が眠る彦根の古刹、曹洞宗萬年山長松院。その歴史は四百年を超える。

 故事によると善利川(現芹川)の中州において、慶長七年二月一日、太守井伊直政朝臣が四十二歳にして死去、生前より遺言されていたこの地において火化し骨灰遺物を埋葬、塚を建立しその傍に廬を建てる。国臣脇、越石、秋山三氏をこの守護となす。同年三月八日、甲斐国より禅僧として名高い貴山永胤大和尚を開山に迎え、井伊直継公によって慶長七年六月二十八日禅堂をつくり祥壽院(井伊直政公の戒名 祥壽院殿清涼泰安大居  >続きを読む