貞観三年(西暦861年)開基住宝波伝蜜公九師僧正が東北諸州巡化にて羽黒山に留まっていた際、東北に瑞雲たなびいているのを目にして「霊地がある。其処へ行きたい」と持念仏である十一面観音へ一心に祈り続けた。
ある晩、青衣を着て白狐に乗った天女より「我は貴僧が望む霊地の守護神なる大弁財天である。貴僧が望むなら白狐を遣わす」と夢にてお告げを受け、後日現れた白毛金尾の老狐の導きにより、住宝僧正は遂に「護国宇賀神王菩薩大弁財尊天の安座している霊場」の地に辿り着いた。
住宝僧正は、十一面観音、大弁財天、吒枳  >続きを読む